リハビリテーション
頸椎症(頸椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症)
概要(疫学、症状)
肩・腕・手(進行すると足にも)にしびれや痛み、運動障害が生じます。主に神経根症は腕の神経、頚髄症は首より下の全身の神経に影響します。40~60歳代の男性に多く発症します。
原因
頸椎にある神経の通り道が変性して、神経が障害を受けてしまうことが原因です。頸椎は加齢や長時間・長期間の不良姿勢、首の過剰な運動、交通外傷などにより負担を受けることで変性しやすくなります。
検査・診断
X線による首の骨の変形や、MRIによる脊柱管の狭窄の有無により診断されます。
- ジャクソンテスト:首を横に傾け頭を上から圧迫すると、首を傾けた側に症状が再現されます。
治療
保存療法として、薬物療法、姿勢の改善、日常生活での姿勢のアドバイスなどの生活指導を行います。
頸椎症が進行し、足の痺れや歩行が困難な程の筋力低下がみられると、手術に至る場合があります。
薬物療法
症状を緩和するために消炎鎮痛薬、ビタミンB12などが処方されます。
リハビリテーション
ストレッチや運動により、背部の柔軟性や筋力を改善させることと、姿勢や生活習慣を改善することで頸椎への負担軽減を図ります。期間は症状の程度によりますが1-3ヶ月で症状の軽減、3ヶ月以降は再発予防に努めます。
当院のプログラム(運動・装具等)の目安
ADLでの注意点
長時間の同じ姿勢や不良姿勢をとることにより、頸椎に過剰な負担がかかります。普段から顎を引いた良姿勢や、すきま時間に首を動かすように心がけることが大切です。
Q&A
- Q.
- 猫背は年齢のせいだから治らないですよね?
- A.
- 圧迫骨折等に伴う骨の変形による猫背は治りません。しかし、生活に伴う椎間板の変形等による猫背は改善できます。